夢が繋げた未来~何度倒れても諦めないで~

「……」


どれだけの時間が経ったのだろうか。
プールサイドに寝転んでただ天井を見上げる。
心の中には何もなくて頭の中も空っぽで。
いつもの見慣れたこのプールがまるで知らない場所の様に私に疎外感を与える。
寝転んだままプールに視線を向ければズキリと胸が痛んだ。


「……」


頭に浮かぶのは優しい声。


『皆さん、今日も頑張っていきましょう』


先生が笑えば皆も明るくなって。


『もっと真剣に水泳と向き合ってください』


先生が怒れば皆はちゃんと反省をして。


どんな時でも一緒に頑張ってきた。
練習は厳しかったけれど先生と過ごした時間は楽しくて。
いつだって笑ってばかりだった。
皆にとっても私にとっても先生は大切でこの水泳部に必要な人だ。
それなのに。
私が皆から先生を奪った。

私が水泳部に入らなかったら。
この学校に来なかったら先生と皆の絆を切り裂く事はなかったのに。


「……ごめ……んなさい……」


誰もいないプールで私は1人で謝り続けた。