夢が繋げた未来~何度倒れても諦めないで~

「無理をして話さなくたっていいです」

「……だが……」


戸惑う先生にゆっくりと首を横に振った。
私は別に三井先生の過去を知りたい訳ではない。
それを思い出す事で三井先生が傷つくなら言わなくたっていい。
あんなに苦しそうな顔をもう見ていたくない。


「私は今を生きていきたいんです」


誰にだって過去はある。
中には苦しくて忘れたいものもあるだろう。
それを完璧に消すことは出来ないけど。


「三井先生も一緒に今を生きましょう!
過去なんかに振り回されていたら時間が勿体ないです!!」


いつだったか先生が私に言ったくれた言葉。
それを私が言えるようになるくらい私は成長をした。


「……本当に悪かった……」


震える先生の声。
謝ってくれた事が嬉しくて。
自然に口角が上がった。

本当の意味で時間が動き出したんだ。
私と三井先生の止まっていた時間が。


「もう謝らないで下さい!」

「……ありがとな……」


2人で顔を見合わせて笑い合った。
この時、初めて見たのかもしれない。
三井先生の本当の笑顔を。