夢が繋げた未来~何度倒れても諦めないで~

「……あの……。
私そろそろ帰りますね」

「もう帰ってしまうのですか?」

「……はい」

「分かりました。
ぜひ、また来てください。
今度は……」


先生は言いかけた言葉を途中でやめて違う言葉を私に向ける。


「……何でもありません。
気を付けて帰ってくださいね」


ふわりと笑う先生に見送られて私はプールを後にした。
さっき先生はこう言おうとしたんだろうな。

“今度は選手として来てください”って。

最後まで言わなかったのは先生の優しさだ。
私の事を想ってその言葉を呑みこんでくれた。
私にとってはありがたい事なのに。
どうしてこんなに胸が痛いのだろう。
ふいに見上げた空は今にも雨が降り出しそうだった。