夢が繋げた未来~何度倒れても諦めないで~

最低な事を言ってしまったかもしれない。
誰にでも思い出したくない事はある。
私にだって。
それなのに先生にとって思い出したくない過去に触れてしまったのではないか。

自分の軽い発言に後悔が消えなかった。
罪悪感に涙が浮かぶ。


「高瀬さん……。
気にしないでください。
僕は大丈夫ですから」


ニコリと笑う先生に胸が熱くなった。


「今は人並みぐらいにしか泳げないので高瀬さんに見せるには恥ずかしかっただけです」


『素敵な泳ぎをするキミに見せるにはお粗末すぎて』

そう言ってクスッと笑う先生は私の言葉を気にしている様子はなかった。
でも罪悪感は消えなかった。


「そんな顔しないでください。
高瀬さんには笑顔が似合ってますよ」


ポンポンと私の頭を優しく叩く先生。
その優しさが私の胸にジワリと広がっていく。
その時だった。


「先生!着替えてきました!!」


後ろから高岡くんの声が聞こえてきた。
やばっ、泣きそうな顔になっているのに。
どうしようか慌てて取敢えず俯いていた。


「高岡くん、早かったですね。
では始めましょうか」


先生の声が聞こえたと思ったらそれと同時に私の視界が真っ暗になった。