夢が繋げた未来~何度倒れても諦めないで~

「ねえ!高校生の時の先生ってどんな感じだったの?」


先生が帰った後、私はお父さんに質問攻めをしていた。
純粋に先生の事がもっと知りたかったのだ。
お父さんはお父さんで嬉しそうに答えてくれる。


「蒼井は、さっきと全く変わらない子だったよ。
物腰が柔らかくて、優しくて、フワフワしていて。
でも水泳の事になると、力強くて真っ直ぐで……」

「そうなんだ!まあ、想像はつくね」


頬杖を付きながら先生の事を考える。
柔らかいあの笑顔も、優しい性格も、変わっていないとしたら。
高校生の時も凄くモテたのだろう。
今だって、人気者だし。


「何だ真希?蒼井の事が好きなのか?」

「は、はあ!?
そんな訳ないじゃん!!教師だよ!?」


お父さんの言葉に一気に顔が熱くなった。
何を言っているのだろうか。
あり得る訳ないのに。
そう思っていれば、お母さんが首を傾げながら私に話しかけてきた。


「あら?教師だからなーに?」

「なーにって。
教師と生徒の恋愛なんてご法度でしょ?」

「そんなもの誰が決めたの?」

「誰がって……」


うちの母親って、どこかズレている気がする。
頭を抱えながらタメ息を吐いた。


「暗黙の了解、みたいになってるじゃん。
……世間的にもさ」


ドラマや漫画だって“禁断の恋”扱いだ。
だから、現実的に考えれば教師と生徒の恋愛なんてあり得ないだろう。