夢が繋げた未来~何度倒れても諦めないで~

「私……泳ぎたいです」

「……高瀬さん……」


私の言葉に驚くどころかニコリと笑顔を浮かべる先生。
まるで私がこう言うのを分かっていたかの様に。


「分かりました。準備運動は出来ていますね?」

「……はい!」


驚きながらも私は元気よく頷く。
泳いでいいって事だよね?
それが嬉しくて私は下の方で小さくガッツポーズをした。
先生に続きプールへと入る。
そんな私たちに気が付いたように部員たちは練習を止めて見守る様にプールを囲んだ。


「高瀬!泳ぐのか!?」

「うん、まだ本調子じゃないから凄く恥ずかしいけど……」


高岡くんは私に近づき最高の笑顔を浮かべてくれる。


「そんなの気にせず思いっきり楽しめよ!!」

「……うん!」


高岡くんの笑顔に背中を押され私は泳ぐ準備を始める。
飛び込みはせずにプールの中から泳ぐ事にした。
少し緊張するけど大丈夫。


「高瀬さん、準備はいいですか?」

「はい!いつでもokです」


気合いを入れて返事をすれば先生は力強く頷いてくれる。


「じゃあ行きますよ」


先生はそう言うとピーッと笛を鳴らした。

それと同時に私は壁を蹴り飛ばす。

ひとかき
ふたかき

前に進めば進むほど私は昔の感覚を取り戻していた。
水泳が大好きで堪らなかったあの時。
ブランクで技術は落ちていてもその気持ちは今の方が強い気がする。