夢が繋げた未来~何度倒れても諦めないで~

「俺が守るから」

「え……?」


高岡くんの震えた声が私の耳元で囁かれる。


「今回の事は俺に責任がある」

「……」


あまりにも真剣で私は何も喋れなくなる。


「必ず俺がお前を守る。
だから……俺から離れんな」


有無を言わせない口調。
背中に回された腕も高岡くんの胸板も凄く頼もしく感じた。



「守らなくてもいいよ」

「高瀬……」

「守らなくていいから……。
今度の大会で優勝して!」

「へ……」


私は高岡くんの泳ぎが好き。
高岡くんの泳ぎを見ると勇気が湧いてくる気がする。
だから。


「高岡くんの1番近くで凄い泳ぎを見たい!」


私が笑えば高岡くんはふぅっとタメ息をついた。


「ったく……。
分かったよ、必ず優勝してやる。それがお前の望みなら」


呆れた様に笑う高岡くん。
でもその顔はキラキラと輝いていた。
やっぱり高岡くんには哀しそうな顔より笑顔の方が似合ってる。



「ありがとう!」

「お前もだからな」

「え?」

「一緒に頑張ろうぜ」


ニカッと笑みを浮かべ拳を突き出す高岡くん。
私は大会に出れるかも分からないけど頑張ってみますか。
私も笑顔で拳を突き出す。
初めて2人で交わした約束。
それを果たすためにも頑張らなきゃ。