夢が繋げた未来~何度倒れても諦めないで~

しまった。
私は一瞬で顔を引き攣らせた。
彼には知られない様にと、隠してきたのに。
固まっていれば高岡くんは勢いよく私の肩を掴む。


「いつからだ!?他に何もされてねぇか!?」

「ちょっ!?落ち着いて……」

「何で早く言わねぇんだよ!!」


高岡くんがここまで怒るの初めて見る。
驚いて何も言えずにいれば私の代わりに由梨が話してくれる。


「こういう手紙は結構前からよね?」

「まぁ……って!!
何で由梨が知ってるの!?」


誰にも言ってないのに。
確かに由梨の言う通りだけど。
あの呼び出し以来、毎日こういった手紙が机に入っていた。


「分かるに決まってるでしょ!
気付かない方がどうかしてるわよ」

「っ……」


由梨の言葉に悔しそうな顔をする高岡くん。


「まぁ何もないし大丈夫だって!
さっ!この話はおしまい~」


特に気にしていないし。
あれから呼び出されていないし、何かされているって訳じゃないから別にどうでもいいかな。


「おい高瀬!」

「真希アンタね……」

「ほらほら~。
今日は世界史の小テストがあるし勉強しよ~!」


何か言いたそうな顔をする2人を無視しながら世界史の教科書を開く。
そんなに心配しなくてもいいのに。
って言うかこんな事に構ってる時間はない。
これからは尚更、水泳に集中しなきゃ。
そう思いながら私は教科書を熟読する。


「ちょっと来い!!」

「え!?」


教科書を読んでいた私の手を引っ張り歩き出す。
ガタンと椅子が倒れるのもお構いなしで、黙ったまま連れていかれる。


「ちょっ!?もうHR始まるよ!?」


後ろから由梨が叫ぶが、その声すら聞こえていないかの様に高岡くんは歩き続けた。