夢が繋げた未来~何度倒れても諦めないで~

このまま死んだら楽になれるだろうか。
泳げない辛さに悩む事も無い。
泳ぎたいと思う気持ちに振り回されずに済む。
でも。


『僕はキミの泳ぎが好きだ。
だからもう1度……泳いで欲しい。
……僕の為に』


先生と約束した。
先生の夢を叶えるって。
だから、こんな所で死ぬ訳にはいかない。
なんとか足を動かし水から顔を出す。


「高瀬さん!!」

「せ……せんせい……」


浮かび上がった瞬間、目に入ってきたのは青ざめた顔の先生だった。
先生は勢いよくプールに飛び込み私の所まで泳いできてくれる。
そして溺れていた私の体を支え慣れた様にゆっくりとプールサイドに連れて行ってくれる。


「大丈夫ですか?」

「……はい。
ありがとうございます」


先生にこうやって助けて貰うのも、もう数え切れないくらいになった。
私は何をしているのだろうか。
先生に迷惑を掛けたくないのに。


「……高瀬さん」

「……はい」


先生は私の頭をポンッと叩くとフワッと優しく笑う。