でも嬉しそうだった。

一ヶ月くらい来てなかったこの家。


久しぶりの匂いだ。


「あら、サエコ!」

「おばあちゃ〜ん!」

抱きつく孫2人。


「あれ?達也くん?」


何年も会ってないのに分かっちゃう
お義母さん。

「覚えてたの?オバチャン」ニヤ


達也はお義母さんの事を

"オバチャン"とずっと呼んでいた。

ニヤっと最後にしたのは

相当嬉しいからだろう。


お義母さんも達也のお母さんの顔になった。




達也の母親は、達也が中学2年(14才)
亜子が7才の時に
達也の父親と縁を切り
子どもたちを置いて出て行った。

達也は最初
母親という名前の女性が
受け入れられなかったが
お義母さんに出会い
お義母さんを本当の母親の様に慕っていた。


そんな裏話があるのだ。