「何から話す?」

ワインを一口呑んだ達也が言った。


「は?」

何か余裕がある達也の顔にイラッとした。


「俺達、会ってない時間が

すげぇ長かったな」


今更なんだよ、それ。

勝手にこの街から出てったの

そっちじゃん。


「だから?」


先の見えない話に

本当にキレそうになる。

仕事でもイライラしないのに

コイツの相手は疲れる。


「つめてぇな」


達也がボソッと呟く。






顔がめちゃくちゃ

切なかった。