角田がいねぇ!!


あいつ、逃げやがったな!!


この野郎〜!!


「サエコ、綺麗になったな」


角田に気を取られていたあたしに

達也がそう声をかけてきた。


いきなりすぎでしょお兄さん。


あたし“綺麗”なんて

徹にしか言われた事ない。


(あ、男でね)



達也との会話の第一声が


「ありがとう……」


だった。