「なんでこんなこと……」
もっと早く、あたしが気づけばよかった。
そうすれば、有馬くんは閉じ込められずに済んだのに。
今更押し寄せてくる後悔に、思わずギュッと拳を握りしめる。
「ごめん、巻き込んだ……」
申し訳なさそうな声でつぶやくと、有馬くんは近くの椅子に腰をおろしてため息をつく。
「ううん、有馬くんのせいじゃないよ。
悪いのはこんなことして楽しんでるあの人達なんだから」
咄嗟に否定したけど、有馬くんの表情は晴れないまま。
どこか雲がかかったかのよう暗い。
それがとても、悲しかった。
有馬くんにこんな顔させるなんて……さっきの男子生徒、許せない……。


