「では、お言葉に甘えて使わせていただきます」
「ん」
恥ずかしさを紛らわすように、感謝の気持ちとしてぺこりとお辞儀をしてみる。
そのまま、顔を上げて作業を再開しようと思ったけれど、なぜかまだ有馬くんは椅子に座ってて立ち上がろうとする気配は見られない。
……あれ?
「あの、有馬くん。もう平気だよ?」
「なにが?」
……え。な、なにがって……。
「あとはひとりで大丈夫だから……えっと、ありがとう?」
どう切り出せばわからなかったから、疑問形になってしまった。
なのに有馬くんはというと、シラーッとした視線をあたしに寄越してくる。
そして、大きなため息をつくと、冊子の紙を1枚手に取った。


