……ええっと……。
どうやら、有馬くんはあたしの涙の理由が、冊子作りをひとりでするのがしんどかったからだと思っているようだ。
……違うけど、そういうことにしておこうかな。
「何この絵。 おにぎり?」
すると、有馬くんがあたしが先ほど描いたサッカーボールの絵を見て、怪訝そうな表情を浮かべていた。
その顔は、〝球技大会になんで握り飯なんだよ〟とでも言いたげだ。
いや、まんまその通りかもしれない。
「それ、サッカーボ……」
「嘘だろ」
まだ全部言い切ってないのに、速攻で否定したよこの人!
「まさか、こっちの絵はバスケットボール?」
「うん、そうだけど……」
「こんなの、どう見てもいなり寿司じゃん」


