すると急に、有馬くんは緊張したような面持ちになって、真面目なトーンであたしにつぶやいた。
「あのさ……あんたに、見てもらいたい絵があるんだけど」
……その変化に、違和感を覚える。
なんか急に、言葉の歯切れが悪くなったような……?
そう思いつつも、ソファーから立ち上がってスケッチブックを取りに行った有馬くんの背中を見守る。
それを持ってきた有馬くんは、やっぱりキュッと口を結んでいて、さっきとは打って変わって態度が違って見えた。
……どうしたんだろう?
やっぱり、しんどいのかな?
「……これを、あんたにあげる」
おそるおそる、手渡された一枚の絵。
「わあ……」
それは、紙いっぱいに大きく描かれたバラの花束の絵だった。


