そういえば、有馬くんは、一時期帰国した棗先輩に、ちゃんとあの絵を渡せたらしい。
あたしが初めて美術室で見た、棗先輩が描かれた絵だ。
少し破れてしまってるところもあったけど、棗先輩は笑顔でそれを受け取ってくれたとのこと。
嬉しそうにあたしにそれ教えてくれた有馬くんに、あたしも嬉しい気持ちになったのを覚えてる。
……なんだか、感慨深いなぁ。
うっとりと棗先輩のウェディングドレス姿を想像しながら招待状を見つめていると、隣からジーッと見つめられる視線を感じた。
……ん?
思わず顔をあげ、隣を見ると、有馬くんと目が合う。
「どうしたの?」
「……んー。何考えてんのかなって思って」
……?
特に何といって考えてることはないけどな……。


