「……んっ」
チクリと甘い痛みが襲ってくる。
そのまま、コテンとあたしの肩に顔を埋めて甘えてくる有馬くん。
「……なんか、眠たくなってきた……」
どうにか意識を保って、あたしは有馬くんの言葉に冷静さを取り戻した。
……そっか。あんまり寝れてないなら、無理ないよね。
仮眠用のタオルケットがソファーに掛けられてるのを見て、より深くそう感じた。
あたしがいるとゆっくり休めないかも……そろそろ帰ったほうがいいかな?
疲れてる有馬くんを、無理させたくないし。
「有馬くん、あたしそろそろ帰るね」
恥ずかしさも手伝って、そう言った。
残りのフルーツタルトも、有馬くんに食べてもらおう。
「待って」
そう思ったけど、立ち上がる隙もなく有馬くんはあたしを引き止めた。


