ふいに手首が掴まれ、驚いて顔を上げた。
すると、彼があたしの唇を塞ぎ、そのまま舌をねじ入れてきた。
「っっ!!?」
まだ口の中に残るタルトを、丸ごと絡め取られる。
突然の強引なキスに、あたしは目を丸くして固まってしまった。
有馬くんはあたしから離れ、ごくんと口内に含まれるケーキを飲み込むと、ふっと笑ってあたしを見つめる。
「俺の勝ち」
「……!!!!」
ずるいずるいずるい!
全身が一気に沸騰するみたいに熱くなった。
唇を舐められた感触が残っていて、あたしは口元を押さえながら有馬くんから距離をとる。
けれど、そのときふいに、机の片隅に置いてある2通の手紙が目に映った。


