「だって、両手が塞がってて……!」
ていうか、ホントに有馬くんがいるとは思わなかったんだよ……!
「ホントだ。何その大量のノート」
「先生からのお呼びだし。運んでって言われて……」
「ははっ。また頼まれてやんの」
あ、笑った……。
こうやって見ると、有馬くんの笑顔って無邪気なんだよなぁ……。
人懐っこさがあるっていうか。
普段、笑ったところを見たことがないせいか、この笑顔があたしだけに向けられてると思うと、すごく嬉しい。
「でも、なんで美術室に来たの。用なんてないだろ?」
「そ、それは……」
有馬くんがいるかもと思って、なんて言えないし……。


