「長いこと時間を取らせてしまい、申し訳ありませんでした。
有馬先輩の絵、あたしの分まで美月先輩が見届けてください」
「……うん。ありがとう、ヒナタちゃん」
「いえ。あの、あと1つ伺ってもいいですか?」
「ん?何?」
「ずっと気になってたんですけど、どうして美月先輩はあたしのことを名字でちゃん付けして呼ぶんですか?」
……え?
名字で、ちゃん付け……?
ヒナタちゃんの横にいるお友達らしき人も、不思議そうにヒナタちゃんの言葉にコクコク頷いてる。
「え……だってヒナタちゃんの名前……え?」
「あたしの名前は日向由紀(ひなた ゆき)です。由紀」
二度も下の名前を繰り返し、あたしに訴えかけるヒナタちゃん。
じゃなくて……由紀ちゃん!?
「う、嘘……!ずっとヒナタちゃんって名前だと思ってた……!」
有馬くんも梓も、ヒナタって呼んでたし……!
もしかしてあれは、ただ名字を呼んでただけ!?
うそぉぉ!!?


