一応、ちゃんとお礼は伝えとくべきだよね。
あたしの身体のことも心配してくれてるし。
「ありがとう、朝霧くん」
「お、素直になった美月ちゃん。かーわぅいー」
うん、言ってすぐ後悔した。
そのあとあたしは朝霧くんと別れて、職員室に冊子を提出しに行った。
そして、自分の教室に戻る。
「……あ」
ひとりきりの教室。カバンを手に取ると、ふと気づいたことがあった。
有馬くんのカバンがある……!
てことは、まだ美術室に残って絵を描いてるのかな?
早く、完成した絵を見たいな。
有馬くんの描く絵は、あたしを幸せにしてくれる。
……今から会いに行ってもいいかな?
カバンも持って行ってあげて、あわよくば、有馬くんが終わるまで待ってて……。
少しでも一緒にいれたら、なんて。


