「さっきあんたは俺のこと余裕ないって言ったけど、そんなのいつもだよ。あんたのそばにいると、いつも冷静じゃいられなくなる。
石原にさっき、俺の知らないあんたを自慢された」
「……え?」
「あんた、1年の時はまだ髪が短かかったんでしょ? ……で、ここ。〝ここにホクロがあること知ってた?〟って、ドヤ顔で聞かれて……ムカついた」
有馬くんは、さっきキスしてきたあたしの後ろの首筋をつつく。
そして、すぐにハッとした。
言われてみれば、去年、あたしがまだ1年生のとき。
そう、それは石原くんが後ろの席のとき。
背後から、首筋にホクロがあるって言われた記憶がある……!
「他の奴が知ってて、俺の知らないあんたがいるとか、我慢できない。……あんたの全部が欲しくてたまんない」
「へっ!?」
有馬くんらしからぬ甘い言葉の数々に、あたしは目を丸くする。
「どうしていいかわかんないから、気持ちのままにあんたのこと求めてい?」


