「ひゃっ!」
今度はギュッと後ろ向きに体を抱きしめられた。
まるで、離さないとでもいうように、強く、強く。
恥ずかしくて身じろぎすると、さらに離すまいと抱きしめる腕が強くなり、耳元に唇を近づけられる。
「……熱うつして帰らせなくしてやろうかなとか、考えちゃった」
低く掠れた声が、吐息の熱と共に届く。
体中を何かが這うような感覚に肩をすくめるのに、声は容赦なく囁き続ける。
「俺の印……つけていい?」
「え……印って……?」
「ガオー」
オオカミのような鳴き真似のあと、パクリと肩から首にかけて食むような感覚があった。
いきなりのことに、心臓がドキッと跳ねる。
仕返しとばかりに首筋に強く吸い付かれた。
「んっ」
それだけで力がへなへなと抜けてしまい、抵抗することもできない。


