「……いいけど、後悔しても知らないよ?」
「え?」
どういう意味かを問おうとしたとき――。
隣にいたはずの彼が、スッとあたしの背後に立った気配がして……
……次の瞬間、あたしは後ろから抱きしめられていた。
「……っ!? 有馬くんっ!?」
左手が腰に回され、右手はスッと前に伸びて、キャンバスを指差した。
「教えてあげる」
あたしの左肩に顎を置いている有馬くん。
そのせいで、有馬くんの囁きが耳元で響き、全身がゾクリとした。
低くて甘い声に、あたしの思考がとろけていきそうになる。
「知ってる?絵に意味のないものなんてないんだ。ひとつひとつ描かれてるもの全てに、描き手の意思が詰まってる」


