「じゃあね、美月」


「またな!」



テスト日ということもあって、今日は授業もなく、みんな部活へ行ったり、帰宅していく。



梓と石原くんも、すぐにそのまま帰って行った。



よし、日誌終わらせて有馬くんとの約束を果たそう……!


そう、意気込んだ時だった。


隣の席に、誰かが座る気配がする。



日誌から顔を上げて見れば、有馬くんがそこに座って机に肘をついてあたしを見ていた。



「うわっ、ビックリした……」



「変な声ださないでよ。で、また何か頼まれたの?」



「ううん、これはれっきとしたあたしの仕事だよ」



そう言って、黒板に書かれてる名前を指差す。