「俺を支えれんの?」
「いけるよ! たぶん!」
「たぶんかよ」
言いながら、有馬くんは半信半疑にも関わらず、ドサッと後ろの荷台に座ってくれた。
そして気を遣ってか、荷台の側面の部分を持って落ちないようにしている。
それを確認してから、あたしはグッと足に力を込めてこぎ始めた。
……が。
「全然進んでないけど」
「待って……!今加速中、だから……!」
座ってちゃ全然力が入らないから、すぐさま立ち漕ぎに切り替える。
これで先ほどより踏み込む力が増し、ゆっくりではあるけど徐々に進み始めた。
「おっそ。歩いた方が速いんじゃない?」
「大丈夫。今から、速くなる……!」
一度ペースを掴めばこっちのものだ。
ほら、緩やかな坂道のおかげで、スルスルと滑るようにこげるようになった。


