「おい、葉山。すまんが今からちょっと手伝ってくれないか?」



今日の最後の授業が終わり、先生が前回出した課題のノートを集めたものが、教卓の上に置いてある。


どうやらそれを運んでほしいらしい。



「はい!」



もちろんです、この暇人をどうぞ使ってください!



あたしはクラスメイト分のノートを持って、先生と共に教室をあとにした。



「ありがとな、葉山。お前はいつも手伝ってくれるから助かる」



「いえ。では、失礼します」



「あ、ちょっと待って葉山さん!ちょうどいいところに。これ、みんなに返しといてくれないかな?」



ノートを運び終え、教室に戻ろうとすると別の先生に声をかけられた。