有馬くんの言葉は、あたしに訴えかけてるようで、まるで気持ちを整理するかのよう自分に言い聞かせているように思えた。
「いつだってそうだ。棗は自分が決めたことを意地でも貫き通す。いつの間にか、自分で勝手に道を決めて、俺を置き去りにする」
「…………」
「ずっと学校を休んでて、ようやくこないだ会えたと思ったら、突然絵を勉強するために留学するって……。なにそれ、おかしいだろ……」
項垂れるよう、俯いてしまった有馬くん。
その視線の先には、さっき有馬くんがバラバラにしてしまった棗先輩の絵が落ちている。
もう元には戻らない引き裂かれた有馬くんの絵
を見てると、無性にも泣きたい気持ちになった。
でも……。
「……お、おかしいかな……?」
勇気を出して、あたしは自分の気持ちを言葉にした。
「は?」
有馬くんが顔を上げて、あたしを睨む。
不思議とそれに怯むことはなかった。


