「ほっといて……」


言い切る前にドアがガチャリと音を立てて開いた


「あ、いらっしゃーい。ダイ」


「……どう、なってるんだ?そいつは」


「帰ってきて早々にこんな状態だよ」


勝手に人のことを話し出す二人を背で聞きながら意味もなくパソコンを弄る

入ってきたのはこれまた幼馴染みの星川 大介-ホシカワ ダイスケ

彼は医学部ではなく工学部の建築学科に所属していた

彼が背負っている黒い製図用の筒が何よりの証拠だ