何を思うべくもなく、ただの好奇心か はたまた声に何かを感じたのか 僕は振り向いた そして、目を離せなくなる そこには二人の少女 制服からして距離はあるがそれほど遠くもない学校の生徒 だが、僕が目を奪われたのはそれではなかった 片方の少女、緩やかに髪を背で遊ばせている少女のその笑顔に 僕は目を奪われたのだった くわえたサンドイッチを落としそうになるのを慌てて押さえる 僕の目にはその少女だけが鮮やかな色で見えた