青ざめたままの美海の顔。
鞄から携帯を取り出し
震えた手で携帯を開いた。
着信 23件。
「あたしは、12件」
「9件」
「マナは11件」
浅見が頭を抱えた。
もう何本目か分からない煙草をまた果南が吸い始める。
「やばい。浮気がばれるとかそんな事はいい。信ちゃんに嘘を付いていた事がやばい」
「だろうね。まずそこだよ。美海がどんだけキレられるかが目に見えてる」
「うちらはそこが心配だよね」
部屋では
今日の千歳とのデートの話で花を咲かせるはずだった。
いつでも恋の話が絶えない。
今日もその予定だった。
でも今は沈黙で
空気が重い。
窓から見える月が
唯一明るいと思える。
「信ちゃん、」
「は?」
「やばい」
「何?どうしたの?」
ピンポーン。


