「ねえ、指輪買ったらつけてくれる?」
体温が充満した温かいベッドの中で、ふと千歳が言葉を漏らした。
突然の言葉に美海は戸惑い、目線を天井に移した。
照れと喜びと、罪悪感。
その3つの感情が一気に美海の心を掻き回していく。
「嬉しいけど」と途中で言葉を濁しながら口を閉ざした。
苦笑いをしながら顔を美海の方へ向け、まだ付き合ってないもんね。と指輪の話を流そうとした。
「でも、きっとつける。いや、絶対つけると思う。毎日その指輪を見て、汚れないように磨く」
千歳の目を真っ直ぐ見つめながら、率直な意見を述べる。
買っちゃおうかなー、と口笛を鳴らしながら千歳は美海の長い髪をいじりだした。


