-じゃあ明日。2時で。-


その日はこのメールを最後に千歳からメールは来なかった。


緊張と楽しみが心を弾ませ、
美海は眠る事が出来なかった。


信吾へのメールは3時間ほど前から返していない。


千歳とのメールもない久々の鳴らずの携帯がベッドで転がっている。


「美海ー!おい!美海!」

「ちょっと!勝手に入ってこないでよ!」


ドアが開いたと同時に美海は枕を投げつけた。


「母さんが呼んでる。聞こえなかったの?」


ベッドから体を起こし、
美海は兄の背中を押しながら階段を下りた。


「美海!何回も呼んだのに!」

「ごめんごめん。何?…げ、どうしたの?」


あと3段で下りきる階段で足を止めた。


「げ、とは何ですか」

「せっかく来てあげたのに」

「あのー、何しにいらっしゃたのですか?」

「元気づけに!」


玄関で笑顔を並べていたのは
果南とマナと浅見だ。