叩き付けるように扉を開けると、
中で白衣を着た男に怒られた。
ベッドの前で涙を流す女の人に会釈をしてベッドに近寄った。
目を閉じ眠る肩を揺らした。
「君!今は安静にしなきゃいけないんだ!」
掴まれた腕を振り払い、
眠る綾を睨み付けた。
「夕飯になっても下りてこなくて、呼びにいったら倒れてて…」
綾の手を握り、涙を流すのは綾の母親。
綾の母親の横で頭を抱えた。
薬物の大量摂取。
頭痛薬を大量に飲み、
部屋で倒れていたらしい。
急いで千歳に電話をした母親は電話口でも泣いていた。
綾がそんな事をした原因は自分だ。
その事は口には出来なかった。
「綾、何かあったの?」
「し、知らないです」
思わず言葉を濁らせる。
寝息をたてて眠る綾の顔に
悪意を覚えた。


