「ちょっと!美海!」
マナが叫んだが美海には届いていなかった。
「佐野立って。ちょっとあっち行こう。ここじゃ目立つ」
果南が佐野の手を引き、
校舎の間にあるベンチに座らせた。
「大丈夫?病院行った?」
「まだ。多分肋骨いってる。でも小川が心配で」
「信吾は美海に手は挙げないよ。今危ないのは千歳だよ」
その会話の中で亮介だけ不思議そうな顔をしていた。
「美海が間に合わなかったら千歳くん殺されるよ!」
「今信吾が何処にいるかわからないから、とりあえず信吾の知らない千歳の家に行くのが一番だよ。美海の行動は正しい、きっと信吾は光嶺の近くで待機してるはず」
慌てるマナと浅見の横で果南は落ち着いた口調で言った。
浅見が亮介に少しずつ説明をすると
亮介は所々で頭を抱えた。
「唯子ちゃん、俺と一緒に帰ろう。俺、車取りに行ってくる!」
「ナイス!亮介!あたしが考えてる事が良くわかったね」
亮介の肩を叩き、果南が煙草に火を点けた。
「佐野は今からあたしとマナと病院行こう!何処の病院かわかったらマナに連絡させるから、そのまま2台で千歳の家に行こう」
「へ?なんで?」


