気づいてよ、この気持ち

「大丈夫だよ。由梨ちゃんは僕のお嫁さんに

なるんだから」

なぜだか鮮明に覚えてる。

小さな男の子が泣いてる私の頭を撫でながら

そう言っている。

なんでだろう。

とても安心する。

でも、顔がぼやけてよく見えないの。

どうしてだろう…






「ゆーりーー?!何時だと思ってるの??入

学早々遅刻するわよーー?!」

あぁ、お母さんの声がする…。もう朝なんだ。

今何時なんだろ。

頭の上の目覚まし時計の時間を確認する。

○●○●○●チーン

「ぎゃーー!もうこんな時間!もー!お母さ

んのばかぁ!!!なんでもっと早く起こして

くれなかったのよー!」

私はブローで寝癖を直しながらお母さんへ怒

りをぶつけた。

「何度も起こしたわよ~!由梨が起きないのが

悪いんでしょ~?それに、そんな慌てることな

いわよ~。まだ時間は充分にあるじゃない

~」

あ~もうっ!お母さんってば~!

私の名前は白石由梨(しらいしゆり)。今日から
はれて高校一年生になった。

そんな私は今、最悪な朝をむかえていた。

もうっ入学式があるってのに〜!

「どこがー?!全っ然足りないわよ!

もー!」

お母さんってばあたしの気持ちを全然わかっ

てない!

今日は高校の入学式。

あたしも今日から世でゆう高校デビューとや

らをやってみたいな♪なんて思っていた、

が!お母さんのせいで(←ホントは自分が起き

なかったのが悪い)それがデビューのデ文字も

出来なくなりそうな、危機的状況なんです

よっ?!

私は素早く顔を洗って、アイロンで自慢の胸

まである髪を整え、鏡でチェックをし、そし

て真新しい制服に腕を通し、スカートの丈を

4回ほどまくり、ぱぱっとメイクも済ませた。

ここまで約30分。

我ながら大したもんだぜ…

って感動してる場合じゃない!

「お母さん!もう行くね!行ってきまー

す!」