いつもより早く起きてみんなが来る前に登校した今日




誰もいない教室に一人、何だか緊張が走る





「あら、西園寺さん今日は早いのね?おはようございます」






教室に入ってくるクラスメイトにそう声を掛けられ
「今日のテストのために少し早く来たのよ?」
と、てきとうな返事をする






そんな時、教室に入ってきたのはすずか
すずかは私と目を合わせるととても寂しそうな顔をして俯き自分の席に着いた





私は深呼吸をし、すずかの机の前に立ち勇気を振り絞った





「すずか…??」





そんな私の声にびっくりしたように顔を上げるすずか







「すずか、昨日はごめんなさい。酷いことを言ってしまいました。私、どうかしてました。」






そう言いすずかの手を握る





すずかは涙を目に溜めて首を横に振った





「謝らないといけないのは私の方です。勝手なことをしてしまってごめんなさい。私陽菜のことが大好きだから心配でつい口を出してしまいました。」







そう涙を流し、私の手を握り返すすずか





「私も、自分のことしか考えていなくてあんなこと言ってしまいました。ただ、会いたかっただけなんです。碧維君に。そんなことで怒ってどうかしてますわよね?でももう目を覚ましました。私にとって大事なのはすずかと利華だから。もういいの。」







そう微笑むとすずかは立ち上がり私に抱きついた








そんなとき利華が教室に入ってきてきょとんと私たちの様子を見ていた