「何でお嬢様の筆箱なんて碧維が持ってるわけ??」





ご飯を食べながら聞いてくるちひろ




「学校に忘れて、その時たまたま一緒にいたから借りたの!!返そうと思ったけど今更いらねえよな~」






そうご飯を食べながら呟くとちひろは目を見開いて驚く!!






「はぁ??あんた借りパクするの??しかもさ、お金持ちのお嬢様が持ってる筆箱ってもしかしたらすごく価値のある高級品だったらどうするのよ!!」








俺は振り返り、遠くにある筆箱を眺めた






「確かに…そういわれてみたら何だか高そうにみえるわ」






「ま、どうしても会いたくないならそのままでもいいと思うけど…」





そんなとき思い出したのは西園寺さんの笑顔






会いたくないと言ったらうそになる
でもこれ以上踏み入れちゃいけない気もする






これ以上自分の気持ちに何か変化があったとしても何もできないのだから




だったら何も知らないままでいい
そう思ってしまう