碧維side





部屋で勉強をしているとふと西園寺さんに借りた筆箱が目に付いた






返すって言ってもどうやって返せばいいのか…
連絡先知らねえしな…





だからと言って家まで行くのもちょっと…






ていうか、こんな筆箱いっこもしかしたらどうでもいいとか思ってるかもしれない





家政婦さんとかに新しいものを用意してもらって
こんなの今更返されても何で今更?ってなる?





そんなことを考えていると視界から筆箱が消える







「碧維何でこんな可愛い筆箱持ってるの~??趣味変わった??」







筆箱を手に取りまじまじと見ているのは坂斎ちひろ
隣に住んでる幼馴染





「借りたんだよ!!返せ!!」






そういって奪いとる






「ふーん!!すごく几帳面な子なのかな??何だか新品みたいにきれい!!筆箱ってさ性格出るよね~」







「ま、お嬢様だからな!!俺ら庶民とは違うんだよ!!ま、おまえの筆箱きたなそうだもんな?」







そうバカにするとちひろは頬を膨らませ怒る






「もお!!酷い!!今ちょうどご飯できたところなのに!!そんな意地悪いうとあげないよ??」






「わーかったよ!!ごめんごめん!!冗談だって!!いつも飯ありがとな!!」






俺は勉強道具を片付け、料理が並んだテーブルの前に座った