「何がそんなにおかしいのですか??目標に向かって頑張っている人ってとても素敵だと思います。私は、、、まだ碧維君のこと何も知らないけど、きっと碧維君なら夢をかなえられると思います。頑張っている人を笑う人は私は嫌いです。」





一気に言い切ると部屋は沈黙に包まれる





私急になに言ってるんだろう




嫌いですなんて私こそ失礼なことを言ってしまった





私はこぶしを握り
ごくりと唾を飲み込んだ





「私も同感です。陽菜が言ったことは何も間違っていませんわ」






そう言って私の頭を撫でてくれるすずか






私はほっとして力が抜けてぱたんと座った






私はチラッと碧維くんの方を見るとばっちりと目があってしまった
まただ、胸がギュって熱くなる





私はすぐに反らし
違う方向を見た






「確かに国立の特待枠なんて夢のような話だけど、碧維なら叶わなくないと思うぜ??お前らが思ってるよりも碧維あたまいいんだから」






そう慎一君は碧維君の肩に手をまわした







碧維くんは慎一君の腕を払いのけると何も言わずに本を鞄にしまい、立ち上がった





「悪いけど俺、これからバイトだから先に帰る。」





それだけ言いさっさと部屋を出て行ってしまった
私は何も言えずただ部屋を出て行く彼の姿を見送ることしかできなかった