最初はみんな心配していたけどなんだかんだ利華もすずかも楽しそう
よかった。





そんなとき一人の男の子が碧維君の方を見て話し出した




「佐々木君!!さっき勝手に本見ちゃったんだけどさ、おまえ国立の医学部めざしてるの??」






そうバカにしたように話す男の子





「まじで??お前正気かよ??」





もう一人の男の子も笑う






碧維君は本を置いてその男の子たちを見る
何も変わらない表情
相変わらず落ち着いた声のトーンで話す





「そうだけど。何かおかしい??」





そんな言葉に二人はくすくすと笑う





「無理に決まってんじゃん!!しかもおまえんち貧乏なんだから大学いくお金すらねえんじゃね??」






「あ、そうだ、医者になりてえならすずかちゃんのパパにこびうっといたほうがいいんじゃね??医大に特別に入れてもらえよ」






そっか、さっきすずかの自己紹介の時に反応したのってお医者さんになるのが夢だからなんだ
お医者さんになりたい人ならだれでもすずかのパパのことは知っているはずだから






もしかしたら私なんかよりもすずかと仲良くなりたいのかも







「そんな媚びうって医者になりたいとは思わないけど?俺、国立の特待枠一本だから」






そんな言葉にまた二人は爆笑する





「おまえそんなこと言って恥ずかしくねえの??」





「バカじゃねえの??現実みろっつーの!!」






そんな二人の言葉に何故か体が勝手に動いた
私は立ち上がり二人を見下ろした