碧維side





昼休み、誰もいない図書室で一人
いつものように分厚い教科書を広げて勉強をしていると
ガチャッっと図書室の扉が開く音がした





俺が通っている永徳学園はスポーツ科と特進科に分かれていて生徒の8割はスポーツ科の生徒だ






スポーツ科はそこそこ名の知れたアスリートや将来活躍するであろうスポーツ選手予備軍のような奴らが通っていて業界でも有名である







それに比べて特進はそこそこ偏差値は高いがスポーツ科のおかげで霞んでいる
頭のいい奴らはもっと有名な高校へ進学をめざし、わざわざこんな小規模な小さな特進科に入学をしたがる生徒も少なく、倍率もそんなに高くなかった




そのおかげで俺はこの学校に特待生として学費免除で通っている
別にだからと言って楽をしたわけでもない
それなりに勉強をして生徒の中で一番の点数を取った





華やかなスポーツ科と
その陰にある特進科





そんな目立たないところも居心地がいい






ていうことでこんな図書室なんて利用するやつなんてめったにいない
毎日俺の貸切状態だ




のはずが急にドアの開く音がしたものだから俺は瞬発的にドアのほうに目をやった