男子と会話はできません


日差しが暑い。開会式が終わって、ブレザーを脱いだシャツの軍団が広がっていく。


「どうする?」


隼人くんが訊いた。


「バスケ見に行こうかと思ってたんだ」


「バスケ?いいよ」


足を止めた。


校庭のサッカーゴールの向こうに、懐かしい親友の姿を見つけたからだ。


今は北高に行ってしまって、会う時間は減ってしまったけどこういう行事の楽しみのひとつは疎遠になりかけてる子と再会できることだったりする。


「行ってきたら?俺、ここで待ってるから」


隼人くんも気づいていたみたいで、その場を離れて友達の橋本彩子(ハシモトアヤコ)に駆け寄った。


「彩子?」


「あーっ!高塚!久しぶりー!元気だった?」


抱きしめんばかりの勢いでわたしに駆け寄る。


「元気。彩子も元気そう」


「元気、元気。もう元気しか残ってないから」


訊くと、最近彼氏と別れたなんて笑った。中学の同級生の門馬くん。付き合って長かったから、驚いた。