「まあ悪い子だっていいと思うよ、俺は。
名前とか、俺は悩んだことないから高塚の気持ちわからないけど、全てを親の言うとおりだと受け入れなくていいはずだよ。
嫌なものは嫌でいいんだよ。
そうやって、怒ったり言いたいこと言っていいんだし。そんなことにいちいち罪悪感をつかわなくてもいいと思うけどな」
「罪悪感?」
「なんか、そういうの感じてそうに見えたから」
「あるのかな」と、ママをまた思い出した。
「でも高塚はわかってるでしょ?」
「えっ?」
「ほら。うちの犬なんか、ばあちゃんが適当に名前変えて呼ぶけど、実はいちばん面倒見て大事にしてるの、ばあちゃんだったりするんだよね。
愛情とそういう態度って一致してなかったりするから。
高塚は、すごく大事にされてる気がするな。わかってるから、自分を責めちゃうんでしょ?」
「うん。独りっ子だし、ママとパパには大事にされてるのは、わかる。
そっか……言いたいこと言っていいんだよね。
うん……隼人くん、わたしに頼ってないって言うけど、やっぱり隼人くんにいつも助けられてるな。さっきより、気持ちが落ち着いた気がする。ありがと」



