「あれ。あんだ、隼人の友達が?」と、ゆっくりわたしに近寄ってきた。
「あっ」と、慌てて立ち上がり、スカートをはたいた。
その後ろから顔を出したのは、隼人くんの弟くん達で、わたしを見るなり、「ブラジャー!」と、大きい声で言った。
「わっ、わっ」と、おばあちゃんがいるものだから、どう反応していいかわからない。それなのに、おばあちゃんは、からからとした声で笑った。
「足、どうしたの?」と訊いたのは小一の弟くんで、「あ。転んで……」と言うと小ニの弟くんが「ダッセー」とバカにした。おばあちゃんに「こらっ」と怒鳴られ、ちょっとしゅんとした。
小一の弟くんが、その場でなぜかくるくると回りだすと、小ニの弟くんも真似して回りだす。あーっと変な声をあげて。
気にすることもなく「家上がって来なさい。手当てすてけっから」と、柔らかい物腰でおばあちゃんは言う。
「でも大丈夫です。家、そこですから」
「僕の家もそこだよ」と、小一の弟くんがふざけながら指をさした。目と鼻の距離に、隼人くんの家があった。
「余計なお世話がもしれないけど、断られんのも悲しいべ。あべ」と、変わらない笑顔でおばあちゃんは、わたしを招き入れた。



