「え?」


「後悔してるよ。ずっと」


「後悔?」


「高塚と別れてから」


「……うん。わたしも、後悔してた。隼人くんに嫌な思いさせたこと」


「……そうじゃなくて」


「あ。ごめんなさい。そういう話じゃないね……ごめん。ごめんね。変なことして。ストーカーみたいでごめんなさい」と、謝ると、出口へ向かおうとする。その腕を掴んで止めた。


「あのさ、高塚が別れてからも、そうやって気にかけてくれていたことに気づいたとき、俺がどんなに嬉しかったか、わかる?」


「……う、嬉しかったの?」


「嬉しかったよ。だって……」