「ばあちゃんが、これ食べろって。渋くてごめんね」と、置いたのは、どら焼きやお饅頭といった和菓子の盛り合わせだった。
「これ食え、あれ食えっていっぱいのせられて」
「おばあちゃんって、なんであんなに食べさせたがるんだろうね?うちもそうだよ」
ふと目に止まったのは、がんづきだった。小麦粉や卵を混ぜた生地を蒸した、簡単に言うと蒸しパンみたいなもの。
おばあちゃんちに行くと、いつも作ってくれていたから懐かしい気持ちになった。
「これ、手作り?」
「うん。ばあちゃんの」
「久しぶりに食べるから嬉しいな。いただきまーす」
一口食べると優しい甘みが口に広がった。
「おいしい」と、思わず笑顔になる。
「高塚、好きなもの食べてるときは、いい顔するよな」
人を食いしん坊みたいに言うから、ちょっと恥ずかしい。



