訊くか訊かないか、正直迷った。
なんとなく市ノ瀬くんに彼女がいたとしても、そうだよなーと思えるくらいの自信しかわたしにはなかったから。
だけどな、と考える。
隼人くんとこの前話した別れた後のお互いの気持ち。すごく食い違ってた。
それはきっとわたしがちゃんと話さないで、杏奈が言ったみたいに自己完結してしまったせいだって自覚はあるんだ。
市ノ瀬くんの告白は冗談だった、二股くらいの気持ちで言ったとしても納得はできるけど、そうだって勝手に決めつけちゃったら、わたしは市ノ瀬くんの言うことをこれから何も信じなくなるんだろうな。
それでいいのかな?
すごく考えた。考えて考えてから、訊くことに決めた。
放課後、市ノ瀬くんの教室の前でホームルームが終わるのを待っていた。
友達と話しながら、廊下に出てきた市ノ瀬くんは、わたしを見つけると「どうしたの?」と少し驚いていた。
「少しだけ……聞きたいことがありまして」
そう言うと、友達に「先行っててー」と声をかけ廊下を歩いた。



