男子と会話はできません





「羽麗」


廊下を歩いていたら、呼び止められた。実咲ちゃんだった。


「ちょっと、大事な話があるの!」


「大事な、話?」


真剣な表情でわたしに近づくと、「最近、市ノ瀬くんとどうなの?」と耳打ちした。


「どうって……この前一緒に帰ったけど、特に何かあったわけじゃないよ」


「あー。本当?良かった」と胸をなでおろした。


「なんで?」


「なんかねクラスの子がこの前って言っても数週間前かな?

市ノ瀬くんに告白したら、彼女いるからって振られたらしいの!

だから、どういうことって思って!今も付き合ってるのに二股かけようとしてるのかもしれないよ!

あーっ、付き合う前にわかって良かった」


「彼女?」


そう言われて浮かんだのは、マネージャーの可愛い女の子。